家賃と同じ支払いで家が建つ。支払いシミュレーションに隠された7つのリスクを知っておこう

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「家賃と同じ支払いで家が建ちますよ」という営業トーク。

家づくりを始めると一度は聞いたり、見たりします。
でもこれってホント?

私も施工会社を選んでいるときに、営業さんから支払いシミュレーションを見せて貰って
毎月の支払いは○○円です、ってよく言われました。

会社によっては毎月の支払いが家賃より低いんですよね。
ついつい、この会社いいなって思ってしまいます。

hu-chan

でも、その数字だけで判断するのは危険かも。
月々の支払シミュレーションに隠されたリスクを把握しておこう!

実際、私がいただいた「月々の支払いが家賃より低い会社」の支払いシミュレーションを細かく確認していくと、
追加でいろいろと費用がかかることが分かりました。

もちろん、追加費用なども含めて検討してくれたり、始めにリスクを教えてくれる良い会社・営業さんも沢山いました。

はやり、良い施工会社を選ぶためには正しく比較できるように、追加費用やリスクを把握しておく必要がありますね


ちなみに、住宅支援機構が発表しているデータによると、住宅ローンの返済困窮者は全体の4%となるそうです。
つまり、25人に一人は住宅ローンの返済が難しい状態になっています。

住宅支援機構
https://www.jhf.go.jp/files/400347277.pdf

住宅ローンの返済に追われて、ご自身とご家族の幸せを犠牲にしないようにしたいですね。


また、希望の家を建てるために重要となる施工会社選びについての記事も合わせて読んでみてください。

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hu-chan

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mai

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mai

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目次

毎月の支払いシミュレーションへの違和感

家賃より低い支払いシミュレーションを見せて貰ったとき、「この会社いいな!!」ってすぐ思いました。

ちょっと甘すぎましたね、、

この結果に違和感を持ったのは、他の会社の見積もりと比較していたときです。

mai

合計金額は同じくらいなのに、なんで毎月の支払いは1万円以上も違うんだろ?って思ったよ

hu-chan

細かく調べていくと違いが分かったね


安い方のシミュレーションは、ローン支払いが含まれていたり、
必要になる可能性が高い水道工事や外構費用などが含まれていませんでした。

これらの違いによって、毎月の支払いが安く見えている、という結果でした。

実際、見積もり時に営業さんからいただくシミュレーションより、支払いが高くなるリスクは他にも沢山あります。

もちろん、リスクばかり気にしていては家は建ちませんので、いつかは覚悟を決める必要があります。
ただし、リスクを把握したうえで家づくりを進めるのと、リスクを知らないまま家づくりを進めるのでは
結果は違ってくる
でしょう。

営業さんからのシミュレーションのみを信じるのではなく、最終的には自分で「この支払いで良いのかどうか」を
判断する必要があるということを再確認することとなりました。

毎月の返済金額を確認するうえで知っておきたいリスク

見積もりの金額空欄箇所に注意

会社によって見積もりの項目って結構違います。

例えば、地盤改良費や外構費は調査したり検討を進めなければ分かりません。
このような費用を想定金額として見積もりに含むか含まないかで金額が全然違ってきます。

hu-chan

まずは貰った見積の項目もを確認して、必要な費用がすべて入っているか確認が必要だね

ボーナス支払いの落とし穴

私がいただいた月々の支払いシミュレーションの中に、ボーナス支払いを含むものがありました。
年2回、1回につき10万円の支払いです。

これが入っているだけで、月々の支払いがすごく安く見えます。

それはそうですよね。
月々の支払いとは別に、年20万かかるわけですから、月ごとに割り振ると17000円くらい安く見えます。

mai

ボーナス支払いは定年後も毎年かかる可能性があるよ


30歳で35年ローンを組んで60歳で定年退職した場合、定年後の5年間は毎年20万の支払いが続くことになります。
ボーナスが無くなった定年後に、この支払いが続くのは大変ですね。

このようなリスクを把握しないまま、月々の支払いシミュレーションだけを見てしまうと、
後々返済がつらくなってしまうかもしれませんので注意が必要です。

家のメンテナンスにかかる費用

hu-chan

家は建てて終わりではないよ

mai

調べていくと建設後の費用って「こんなにかかるの?」って何度も実感したね

快適に住み続けるためには、定期的に大きな費用がかかります。
実際、床やクロスの張り替えなどは、住む人の判断によるかと思います。

ただ、外壁や屋根のメンテナンスや水回り設備の交換などは定期的に行う必要があります。
これらを行わないと、雨漏りなど家の耐久年数を大きく下げる要因になってしまいますからね。

ちなみに、外壁や屋根は10~20年周期で1回150万円程度かかることを想定しておきましょう。
水回り設備は15~20年周期で1回100万円程度が必要になります。

そしてこれらのメンテナンス費用は、当然ですが月々の支払いシミュレーションには含まれませんので、
ご自身で支払いを想定しておく必要があります。

太陽光パネルと蓄電池

注文住宅を検討していると、太陽光パネルと蓄電池は魅力的に感じますね。

実際、太陽光パネルと蓄電池が必要かどうかは、皆さんの考えや生活スタイルによりますので一概には言えません。

ただ、この2つは月々の支払いシミュレーションを複雑にするのでやっかいです。

まず、太陽光パネルと蓄電池があれば当然電気代の支払いは安くなります。
そして、余った電気は売電します。
月々の支払いシミュレーションとしては、安くなった電気代と売電価格分が月々の支払いから引かれます。

ここで気をつけて欲しいのは、売電単価は10年固定ということです。

2022年度の住宅用太陽光発電(10kW未満)の売電単価は19円/kWhです。
そのため、10年間は建築時の単価が適用され、その後は売電単価が変動することとなります。

そして現在、売電単価はどんどん下がっています。

年度売電価格前年度との差
2022年17円/kWh2円
2021年19円/kWh2円
2020年21円/kWh3円
2019年24円/kWh2円
2018年26円/kWh2円
2017年28円/kWh3円
2016年31円/kWh2円

ここ数年は1年ごとに2~3円ほど安くなっており、10年後の単価は想定できません。

つまり、初めの10年間は売電単価が高いため月々の支払いは安くなります。

しかし、11年目からの支払いがいくらになるかも想定しておく必要があります。
また、11年目からの支払いシミュレーションがある場合は、売電単価をいくらで計算しているかを確認しなければ、
想定以上の費用がかかる可能性があります。

mai

そういえば太陽光パネルと蓄電池って交換は必要なの?

まず、太陽光発電による電力使用を行うためには、

・太陽光パネル
・パワーコンディショナー
・蓄電池(必要な方のみ)

の3点が必要となります。

hu-chan

太陽光パネルと蓄電池は知っていても、パワーコンディショナーは聞き慣れないよね


パワーコンディショナーとは、太陽光パネルで発電した直流電力を、家庭で使うための交流電力に変換する設備です。

では、それぞれの設備で交換は必要なのでしょうか?

・太陽光パネル
太陽光パネルの寿命はメーカーによって違いますが20~30年と言われます。
また、寿命によりいきなり発電がゼロになるとは考えにくく、
パネル表面の劣化などにより発電量が一定の割合を下回る場合が多いです。

寿命の定義がされているわけではないので、どうしても曖昧な基準となってしまいますが、
20~30年は問題なく使用でき、その後も発電はある程度可能な状態となると想定できます。

そうなると、太陽光パネルの交換は建築時の段階では、そこまで考えなくても良いかと思います。

・パワーコンディショナー
パワーコンディショナーの寿命は10~15年と言われます。
使用頻度が高いため、寿命はやや短めです。交換には40万程度を想定しておきましょう。

・蓄電池
蓄電池の寿命は10~15年と言われます。
こちらも使用頻度が高いため、寿命はやや短めです。交換には150万程度を想定しておきましょう。


太陽光発電に関しては、月々の支払いシミュレーション上では電気代がゼロになると言われても、
設備の定期交換に大きな費用がかかることになります。
10~15年に1回は、パワーコンディショナーと蓄電池合わせて190万程度がかかることを想定しておく必要がありますね。

固定資産税

建築費の見積もりには入らない、つまり月々の支払いシミュレーションには含まれない固定資産税。

hu-chan

でも毎年必ず支払うことになるよ


賃貸に住んでいるとついつい見落としてしまいますよね。

固定資産税とは地方税のひとつで、不動産などの固定資産に課せられる税金です。
土地と建物のどちらにもかかります。

固定資産税の平均は一戸建てであれば10~15万となります。

軽減措置もあり、例えば長期優良住宅であれば5年間は軽減されるなどありますが、
国が定める規定ですのでいろいろと複雑で分かりにくいですね。

家づくりの検討を始めた段階であれば、税金が毎年15万くらいかかるのか、と想定しておくだけで良いかと思います。

最低金利でのシミュレーション

営業さんが支払いシミュレーションを行う場合は、必ずと言って良いほど変動金利の最低金利で計算します。

そのほうが、固定金利に比べて圧倒的に月々の支払いが安く見えますからね。

ただ、変動金利であれば将来的な金利の上昇もリスクとして把握しておく必要があります。
金利がどこまで上がれば支払いが困難になるのか、を把握して変動金利と固定金利を選択する必要があります。

オプションでの建築費用UP

施工会社を選ぶときに、営業さんから建築にかかる総額と月々の支払いシミュレーションを見せて貰うと思います。
でも、費用はこれがすべてではありません。この後に、間取りの詳細や設備を決めていきます。

ここで重要となるのが、オプション費用です。

オプションとは標準外の追加・選択のことです。

例えば、クロスは標準で10種類から追加費用無しで選べるとします。
それ以外のクロスを選んだ場合は追加で費用が発生します。

また、キッチンが標準で5種類から選べるとします。
それ以外の上位グレードのキッチン(例えば重厚感のある大理石のような見た目のキッチン)を選んだ場合は、
追加で費用が発生します。

そして、このオプションの選択肢は大量にあります。

間取りや設備の詳細を考えていくと、少し良いグレードを選びたくなったり、いろいろな機能が欲しくなったりしますよね。

結果として、オプションだけで数百万も増えることもあり、
もともと想定していた月々の支払いから大きく増える結果となってしまいます。

メーカーによって、どこからオプションなのかが違ってきます。

標準だけを選べば安くてもオプションを付けると割高になるメーカーもあれば、初めの標準が高くても、
標準の選択肢が沢山あることでオプションを選ぶ必要が少なく結果として安くなるメーカーもあります。

施工会社を選ぶ段階であれば、どこからがオプションになり、
オプション費用はどれくらいかを確認しておいた方が良いですね。

まとめ

施工会社を選ぶ段階での月々の支払いシミュレーションには、後々支払いが増えるリスクが沢山あります。
「家賃と同じ支払いで家が建ちますよ」という営業トークだけでは判断しないようにしたいですね。

住宅ローンを組んでから後悔しないように、支払いが増えるリスクを正しく把握しておいてください。

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でも、たくさんの会社と何時間も打ち合わせするのって大変だよね

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